初恋の始め方
prologue
男の子は、信用できなかった。
女の子は、もっと信用できなかった。
見えない恐怖に怯えて、消えない不安を抱えて。
夢も持てず、恋も知らずに。
ただ、ひたすらに生きていた。
不安定に揺れる私の青春は、痛みと、苦悩と、少しの希望が、複雑に混ざり合っていた。
だけど、あなたと出会って、私の世界は―――変わった。
…――知らなかったの、
世界がこんなにも広く、鮮やかに色づいていることを。
これは、私の初恋のお話。
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