私だけが知る彼。
そして、車から降りた私は後悔した。

「きゃー!あれって俳優の神城斗真と女優の綾瀬千春じゃない⁉︎」

「え、本物⁉︎まじで⁉︎」

なんで忘れてたの⁉︎今まで色々考えてたのに夫婦のラブラブコントを見てたらすっかり頭から抜け落ちていた。

「あら〜囲まれちゃったわね〜うふふ」

「これはしばらく無理だね」

二人は慣れてるのかにこにこしたまま集まってきた人たちの対応を始めた。

「だから言ったのに〜」

どうしよう。どうやってここから抜け出す?
考え込んでいると声が聞こえた。

「邪魔。どけよ」

「え?」

振り向くと黒髪の男の子を中心に5人の男の子たちが立っていた。5人とも顔がすごく整っていた。しかし黒髪の男の子だけはずば抜けて整っていた。これはどタイプ…

「はぁーだから邪魔だっつってんの」

じゃない!前言撤回よ!なによ。私の周りは誰もいない。避けて通ればいい話なのに。

カッとなった私はつい言ってしまった。

「なによ!避けて通ればいいじゃないの!それくらいのことも考えられないわけ?」

やばい。言いすぎた。謝らなくちゃ。

しかしもう遅かった。

「あ?今なんつった?」


やらかした〜
 

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