放課後の音楽室で
「お、おい、圭介…」

きっと、廊下にいる人たちの視線は俺に注がれていると思う。でも、そんなことより、佐久間が告られるという事実に、俺は結構動揺してへこんだ。

「つーか、お前も告られる予定だろ」

「は?」

告られる?俺が?

ゆっくり立ち上がって、慎吾を見ると、呆れた表情で俺を見た。

「…木下だよ。相談っつーか、明らかに告白だろ」

えっ…

「んなわけ…ないだろ」

木下そんなそぶり全然見せなかったし。

「…まあ、心の準備はしておいた方いいと思うぞ…」

慎吾はそう言って、俺の肩をポンっと叩くと、先に歩き始めた。

マジか…。なんか色々情報が多すぎて、頭の中混乱してきた。

つーか、今日クリスマスイブか。そういえば、朝母さんが、今日はケーキ食べるからって言ってたな。

…いや、そんなことより。

木下のことどうするかだ…。どうするも何も、俺の答えは決まっているんだけど、どうやったら傷付けなくて済むんだろう…。

そんなことを考えながら、俺は教室に戻った。



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