西野先輩はかまいたい
たくさんの人に注目されている
この状態。
私の本心なんて、さらけ出せなくて
「注目されるのは……嫌で……」
なんとか吐き出せたセリフは
たったこれだけ。
「今のが、昨日の返事なんだね」
「えっ?」
昨日の返事?
なんのこと?
西野先輩は立ち上がり
「毎日、百合ちゃんの部活の
邪魔をしに行っちゃって
ごめんね」
苦しそうな顔で
私に痛々しく微笑むと
「安心して。
もう目の前には、現れないから」
机の上に広げたシャーペンを
ペンケースにしまい
教室から出ていった。
何とも言えない罪悪感が
私の心の中に広がっていく。