浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~

森の中にて

 商人かしら?

 走り続けながら、目を細めて様子をうかがってみた。

 朝の光が、木洩れ日となって荷馬車に降り注いでいる。

 よく見ると、二頭立ての荷馬車以外に乗馬用の馬が二頭いる。そのすぐ側で、四人の男性が馬車や馬から降りてなにやら話し込んでいる。

 なんか嫌な感じよね。

 うなじのあたりがイジイジする。

 それは、たいてい厄介事がある前兆を意味する。

 だけど、いまさら回れ右するわけにはいかない。向こうも気がついたようね。いっせいにこちらを向いた。

 仕方がないわね。とりあえずこのまま行ってみよう。

< 71 / 330 >

この作品をシェア

pagetop