僕の姫様、必ず守るよ
第七幕

覚悟



ー雅サイドー


桜花ちゃんがいなくなってから一ヶ月が
過ぎようとしていた。


昨日は、幹部メンバーで話したいことがあり
夜遅くなってしまったため、みんな倉庫で
寝泊まりすることにした。



倉庫にはそれぞれの部屋を完備してあるから
不自由することもないし、プライベートも
きちんと守られる仕組みになっている。



僕は今日、何となく目が覚めてしまって
もう一度寝ようとしたが寝られなかった。


現在は朝の4時。


まだ、起きるには早すぎる時間。



虫の知らせというやつだろうか。


なんか、そわそわする。



幹部室にいき、水を汲んで水を飲む。



その時、凪が幹部室に来た。



「凪、おはよう。

 早いね。どうしたの?」



「雅、話したいことがあるんだ。」



「どうしたの?」


「実は、桜花ちゃんのことなんだ」


“桜花”という名前を聞いただけで、
そわそわしてしまう僕は、病気かもしれない。


「それで桜花ちゃんがどうかした?」



「桜花ちゃんのあの一件、
 あれから色々調べたんだけど
 おかしいところがいっぱいあるんだ」


「たとえば?」



「まず、桜花ちゃんが裏切り者だって言った
 下の子が姿をくらました」


「あの子が?」


「そうなんだ。

 桜花ちゃんがいなくなった次の日には
 誰も見てないって」


「それは、怪しいね」


「他にもあるんだ。

 桜花ちゃんがあの時、何か言いたげ
 だったのが、ずっと引っ掛かってるんだ。

 何か言いたいことがあったのに、
 言えなかったのかと思って。」



「参ったな。

 桜花ちゃんの顔色は気づかなかった。

 それだけ余裕がなかったってことかな。

 総長も、姫を守るものとしても失格
 だね。僕は。」



僕が項垂れると、



「雅はあの時、チームのことと桜花ちゃんの
 ことと色々抱えてたじゃない。

 それを、僕たち幹部が少しでも背負って
 あげられていたら変わっていたのかも
 しれない。

 だから僕たちにも非があるよ」



「凪は優しすぎるね。

 もっと責めてくれていいのに。」



その時横から声がした、


「お前ばっかり、責められるわけないだろ。

 これは、チームの問題だ」


流生...



「途中から話は聞かせてもらった。

 それで、桜花の話が怪しいっていうのは
 本当か」



「本当だよ」




凪が答える。




「これは、もう一度調べる必要がありそう
 ですね」




「伊織!

 こんな朝早くから起きるなんて珍しいね」




どこから現れたのか、
伊織が話に加わってきた。




「その前になんだけど、俺は雅の気持ちを
 聞きたい」




大和!


気づいたら幹部が集合していた。



「そうですね。

 それは、私も聞きたいです」



「俺にも聞かせろよ」



「桜花ちゃんのこととチームのこと
 どうするの?」




伊織と流生と凪が言った。




「僕は...」





僕はここである決心をした。



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