更生係の憂鬱生活

5【代那】


ある日の放課後。


帰ろうとしていた矢先、私の元へドタバタ走ってくる一人の男。

ギョッとするほど傷だらけで、私の前に滑り込んできた。


「アンタ、BLAZEの更生係なんだろ!?

 助けてくれ!!」


『…はい?』


BLAZEに絡まれる日々を送っていたら、私の仇名が定着していた。

更生係なんて名ばかりですけどね。

…って、HELP??

縋られて後退るも、その男は諦めない。


「三好代那が暴れているんだ!」


よ、よな…?

BLAZEの三好代那!?

キレたら凶暴化するという噂は本物だった。


『何があったの?』


基本大人しい彼がキレて暴れるなんて…。

きっと、余っ程の理由があるのでは。


「じ、実は…三好とすれ違ったダチが、三好にぶつかって…」


『うんうん』


「み、三好が持ってたアイスクリームを落としてしまったんだ…!」


…あいすくりーむ?



< 24 / 104 >

この作品をシェア

pagetop