もし君の世界から僕だけが消えても。
序章

中途半端な時間の続きを

雨が降っている。

僕は交差点で信号を待つため立ち止まった。

横断歩道の反対側に、傘をさす君の姿。

あ、と僕の中で僕が言う。

何故だかいけないことをしている気分になり、目線をずらした。

そして僕はまた、あの日を思い出す。

声をかけようか?

そう悩む僕の前を、白や黒の車に混じって派手な色の車が1台通り過ぎた。

それはまるでモノクロな僕の世界に飛び込んできた君のように、印象的で─。








君への第一印象、

運命。

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