Diada de Sant Jordi ~サン・ジョルディの日に芽生えた恋~
「じゃあ…なにか用事を作る?」

私は思い切って言ってみた。

「ん?どういうこと?」

「だから…。今日は私の行きたいところに行ったから、今度はイタミンの行きたいところに行く予定を立てる、とか…」

一体、何を言っているのかと自分でも呆れる。

「別に、観光スポットじゃなくていいの。イタミンが普段、どういうところに行くのが好きなのか知りたいだけ」

「多分、エルちゃんにとっては退屈だろうけど、いいの?全く洒落っけもないし」

「いいの。私が望んでるんだし」

「ありがとう。じゃあ、お言葉に甘えて…」

ファーストデイトは、セカンドデイトの約束で終わった。
< 30 / 80 >

この作品をシェア

pagetop