王子な兄(仮)に出会ったら過保護になってめっちゃ かまってきます~番外編~
そんなのを助けてやる必要はないと誰もが思っていたが、
それ以上誰も止めることはなかった。
ネロリナの口から語られた事件の真相は、とても許されるものではなかった。
暴力に髪色や瞳の色を変えさせられ、ずっと家の中で監視され続けていたという。
無意識に爪が食い込むほど両手を握りしめていた。
ネロリナがそんな目に合っているのに、助けてやれなかったことが悔しくて。