冷徹上司の過剰な愛
そう言うと、おでこに優しく唇が触れた。



「…難波さん……、」


「浬。」


「っ、……かい、り…。」


「2人の時はこれからそう呼んで?」


「…はい…。」


「ん。じゃご褒美にいっぱい可愛がってあげる。覚悟して?」


「っ、……。」



その言葉を最後にわたしの身体は難波さんのものに。それも何度も何度も…。


やっぱり余裕ないのはわたしだけなのかも?と思ったことは言うまでもない。


その後の休みは難波さんとゆったり過ごした。2人で1日中ゴロゴロした日もあれば、朝から何度も愛し合った日も。


だから、アパートに帰ってきた時はかなり寂しかった。難波さんのことが恋しくて、愛おしくて……たまらなかった。


また明日から会社で顔を合わすというのに、わたしの心は難波さんを求め続けていた。


まるでこれから何か起きるような…。


この時、そんな不安さえどこかでチラついていた。
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