冷徹上司の過剰な愛
「…蓮美…?」



ふと名前を呼ばれ振り向くと、そこにはラフな格好をした有馬の姿が。



「有馬…なんで?」


「いや、蓮美こそなんで?てかこんな時間に何してんの?それも……なんて言うか…ラフ過ぎる格好して。」



あっ!!!ほんとだ…!難波さんの洋服着たままだ。なのにバッグは仕事用という……訳分からん格好だよね。



「えっと有馬これは「薄着しすぎ。ばか。」


「あ……ありがとう…。」



羽織っていた自分のカーディガンを脱ぐなり、わたしに羽織らせてくれた。


…あったかい。


このカーディガンも、有馬の優しさも全部あったかい。



「時間も時間だし送る。」



そう言うと有馬は足を進めた。


その後を小走りで追うと、有馬と並んで歩く。



「なんか変な感じ。有馬とこうして歩いてるなんて。」


「だな。でも入社仕立ての頃はよくこの道一緒に歩いたよな?足立と3人で。」


「あ〜、そういえばそうだね。会社から一番近いうちのアパートで朝まで呑んでたもんね!懐かしいぃ。」
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