クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 いつ眠っているのかわからないほど仕事をしているからか、音羽社長まで『もしかしたら高性能のアンドロイドだったりしてな』と冗談を言っていたくらいだ。

 そんなに忙しい人に恋愛をする暇などないのだろう。

 彼の父にあたる氷室グループの会長も、私の父と同じかそれ以上の年齢だろうから、このままでは孫の顔が見られないんじゃないかと心配になったのかもしれない。

 私は改めて氷室社長と向き合い、アンドロイドとして造られたと思うほうが納得のいく見目麗しい顔を見つめ返した。

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