僕は君に毎日恋をする
出逢い
22年間、なんとなく生きてきた━━━

幼い頃は“可愛い”と言われ、
中学生になってからは“カッコいい”と言われ、
中二の時、告白され初めて彼女ができた。

でも“付き合う”って何?
何をすればいいの?

その為、3ヶ月で自然消滅。

しかしまたすぐに、告白された。
相手は友達に紹介された、高三の子だった。
その時の彼女には、色々教えてもらった。

キスも、それ以上のことも………

でも“好き”と言う、感情はわからずじまいだった。


大学生になって、初めてこれが“好き”なのかな?って思える人に出逢った。
その子をいると、楽しかったから。

でも………
「乃蒼は、嫉妬しないの?
私が、他の男の子と出かけても何とも思わないの?」

彼女から、よくわからない感情を言われる。

“嫉妬”?
嫉妬って何?

僕は、嫉妬をしたことがない。
基本的には、何でもできたから。
誰かを羨ましいとかも、考えたことがなかった。

彼女が僕の友達を遊びに行っても、別に楽しいならいいじゃん!って思ってた。
僕も、彼女以外の女の子と食事に行ったりしていた。
誘われたら、断るの失礼だし。
別に、嫌じゃないし。

結局、その彼女とも別れた。


それからは恋人ができることなく、友達と楽しく遊んでなんとなく過ごしていた。

その時が楽しければいいや!って感じだった。





僕が彼女と出逢ったのは、会社に就職した入社式。

僕の隣に座ったのが、始まりだ。


「おはようございます。
ここ、いいかな?」
隣に座っていた子に聞いた。

その子は僕を見上げ、ふわっと微笑んだ。
「はい。どうぞ…!」

“あ…可愛い……”
ただ単純に、そう思った。

その子とは、配属された課も一緒だった。


そこで、名前を知る。

小宮山 羽衣。

(羽衣ちゃんか。
名前も可愛いな……!)

何故か、彼女のことがやけに気になる。


彼女は、とても大人くて控え目な子だった。
でも仕事はきっちりこなし、僕達男性社員の間では“天使ちゃん”と呼ばれた。

癒し系なのと、彼女の名前の“羽”をとって。



そんな時だった━━━━━
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