僕は君に毎日恋をする
告白
次の日の朝。

羽衣がコーポを出ると、乃蒼が待っていた。

「え?西蓮寺さん?」
「おはよ、小宮山さん!」

「おはようございます。どうしたんですか?」
「一緒に行きたいなって!
昨日の男も、信用できないし。
いつ、襲ってくるかわからないでしょ?」

「そうですが……」
「ね?行こ?」

微笑み言った乃蒼に、羽衣も自然と微笑んだ。

「あ…可愛い…////」
「え?」

「笑顔、可愛いなって////」

「あ…ご、ごめんなさい!」

「え?なんで、謝るの?」

「だ、だって……」

「小宮山さん、あんま笑わないから。
小宮山さんの笑顔、数える程しか見たことない。
僕、スッゴく嬉しかったのに」

「昔……ある人に、言われたので……」

「え?」

「へらへらしてキモいって……
だから、あまり笑わないようにしてて」

「は?
誰!?そんな酷いこと言ったの!」

「え?あ…元彼です……」

「酷いよ!
小宮山さんの笑顔、とっても可愛いのにぃ!!」

「…………
フッ…フフ…」
頬を膨らませて怒る乃蒼に、羽衣は噴き出して笑い出す。

「え?」
「フフフ…そこまで、怒ることないのに……(笑)」

「えー、怒るとこだよ!
笑顔がキモいなんて!
最低だね!
僕は、人の表情で笑顔が一番綺麗だと思ってるから!」

「え……」

「泣いた顔が綺麗な人とかいるけど、やっぱりみんな笑顔が一番だよ!」

乃蒼の笑顔が、キラキラ輝いていていた。


歩いて駅に向かい、電車内も満員の車内でずっと庇ってくれた乃蒼。
「小宮山さん、もうすぐ着くからね!頑張って!」
潰れそうな羽衣を気遣っていた。

「………/////」


会社に着く少し前。
羽衣が、乃蒼に言った。

「西蓮寺さん!」
「ん?」

「今日、仕事終わったら予定はありますか?」

「ううん!特に何も」

「じゃあ、お食事行きませんか?
昨日のお礼に、ご馳走させてください」

「うん!嬉しい!
あ、でも…ご馳走なんて気を遣わなくていいんだよ?」

「あ、でも!話もあるし……」
「ん?」

「あ、と、とにかく!
仕事終わったら、よろしくお願いします」

「うん!楽しみ!」
乃蒼は、心底嬉しそうに笑っていた。
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