イケメンクラスメイトの推し愛が重い
*10.秘密とは 直side
「直くん」
「………」
「直くーん!」
「……え?
あ、すいません、なんでした?」
「なにが好き?
あたし、買ってくるからさ!」
しほみさんと別れて、茉美さんたちとまたお祭り会場に戻ってきた俺。
茉美さんは綿菓子を食いながら、俺に「奢るよ」って言ってくる。
「…いいですよ。さっき食べたんで」
本当は食べれてないけど。
しほみさんのことが気になって、食欲なんてない。
…しほみさんは今頃、部屋でたこやき食べてるかな。
それとも、さっきので悩んで、彼女も食欲ないかな。
……俺が、悩ませてしまったんだろうか。