イケメンクラスメイトの推し愛が重い



泊まりといっても一泊だけなので、小さめのボストンバッグに服を詰め込む。


……やばい。


一回『行かない』って言っておきながら、めちゃくちゃ楽しみになっちゃってる。



……茉美と、どんな顔して会えばいいのか、それだけが怖いけど。









約束の時間に駅に着く。


見つけられるかと不安だったけど、


カラフル頭のヤンキー集団はめっちゃ目立ってた。




「……おはようございます」




しほみの顔で歩くのは慣れてなくて、顔を隠せるように被ってきたキャップを深く被ってヤンキー集団に声をかけた。


誰だ?ってヒソヒソ話してるヤンキー集団の中で、




「……志歩…」




唯一、茉美だけは顔を隠してても私だって気付いてくれた。




「……ちゃんと、来て、あげたよ」




なんて、超上から目線。


目を逸らして呟いたら、



茉美にぎゅうっと抱きしめられた。




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