俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する

二人で過ごす冬休み(翔side)

18時45分東京着。

そろそろ家を出ただろうか?
指折り数えて待っていた、今日と言う日になり朝から時計を何度も見る。

「今日はやたら時計ばっかり見てますけど、何かあるんですか?」
秘書の新田が察して聞いてくる。
出来る秘書だがいちいち洞察力が良すぎるのも困りものだ。

「今日は必ず定時で帰りたいから時間の押しがない様にしてくれ。」

「午後の予定は後、支店長会議だけなので大丈夫だと思いますよ。予定外が無ければですけど。
そう言えば、明日は本社の忘年会ですけど、社長も少し顔出されますか?」

「上司が居たら愚痴も言えないだろ。
俺は行かないけど、寸志くらいは渡すから足しにしてくれ。」

「承知しました。ちなみに副社長は参加するみたいですけどね。」

「あいつはどこでも首つっこむよな。」

「気さくな人ですからね、社長は逆に近寄り難いオーラ出してますけど、それも上に立つ者としては大切なんでしょうね。
カリスマ性は絶大ですから。」

「そんなつもりは無いんだが…。」

「社長、仕事中は無表情ですから冷たい印象がして近寄り難いんですよ。
たまにはニコッとした方が部下は着いてきますよ。」

「俺の代わりに副社長がやってくれるから問題無いだろ。」

移動中、そんな話をしながら午後も着々と仕事を片付ける。
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