俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する
とりあえず、家に帰るしか無い。

果穂の居ない灯りの無い部屋に戻り、果穂が作ってくれたカレーを温め直し食べる。

どうするべきか…
弁護士は向こうから何かしら連絡がある筈だと言う。
身代金か…?

果穂の幼い頃にあった誘拐未遂の話が頭を掠める。
果穂の父や兄からは俺の側に居た方が、
果穂は安心だと東京に来る事を許してくれたのに…。
もっと、手を尽くして守るべきだった…
 
果穂、頼む無事でいてくれ。

祈る様に願う。

果穂のお父さんには連絡するべきか…。

明日は仕事どころじゃない。

雅也にも連絡を…。

頭が回らない…こんな事は初めてだ。

何から手をつけ、何を優先すべきか……
仕事では簡単な事だったのに。
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