俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する
堀井さんとの会話に集中していた為、次のお客様に気付かなかった。

「すいません!どうぞご注文お願いします。」

堀井さんもスマートにサッと場所を開けてくれた。そればかりで無く後に続くお客様の注文を取り始めてくれる。
気付けばお会計までこなしてくれて上手にお客様を回してくれた。

私はドリンクやパフェを作る作業だけに集中して、堀井さんの言われるままに商品を提供した。

30分程時間が過ぎてやっと人の列が途絶える。

「はい。これが最後のオーダーかな。苺パフェでお願いします。」
にこりと微笑んでくれる。

イケメンの笑顔の破壊力は半端無い…。
お客様も若い女性で心なしが赤面している。

列最後のパフェをお客様に提供して、慌てて堀井さんにお礼を言う。

「すいません、結局手伝って頂きありがとうございました。これ良かったら飲んで下さい。」
頭を下げて、フレッシュみかんジュースを差し出す。

「ありがとう、もらえるの?ちゃんと払うよ。」

「いえ、手伝って頂いたお礼ですので…こんなお礼で逆にすいません。」

「いや、喉乾いたから嬉しい。
俺も久しぶりに接客して楽しかったよ、ありがとう。」
爽やかな笑顔でお礼を言われ、私は困って
「こちらこそです…。」
と、答えるのが精一杯だった。
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