俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する
外にはテラスがあり雑誌で観たよりももっとお洒落で素敵なお店だった。
入ってみたいけどもう時間が無い。

前を通り過ぎながら中を覗く。
レジ前に人が集まって見える。お昼過ぎてもこんなに人が並んでるんだ。
凄いな……。

足を止めそうになり、慌てて気持ちを切り替えて美容院に急ぐ。

「こんにちは。間宮と申します。」

「いらっしゃいませ。
里穂ちゃんのお姉さんね。お待ちしていました。」
和かな感じのお姉さんが応対してくれる。

さすがプロと言う感じに、あっという間に着付けされ髪も今風でオシャレな感じにセットしてくれた。
美容院を出て時計を見るともう4時だった。

タクシーを頼んで貰えば良かったなぁ…。
着物姿はちょっと目立って恥ずかしい。道ゆく人に見られている気がしてソワソワする。
 
スマホでタクシー会社を検索しながら歩く。

「……果穂⁉︎。」
不意に誰かに名前を呼ばれて振り返る。
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