俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する
「ちゃんと終わったら連絡して。果穂からの電話待ってるから。」

そう言って車を降りる。

「あ、ありがとうございます。タクシー呼ぼうかと思っていたので。」
果穂がペコリと頭をを下げる。

「…着物、似合ってる。綺麗だ。」
本当は誰にも見せたくないぐらい綺麗で、
一人で行かせる事さえ心配になるくらいだ。

運転手の武井さんに場所を伝えてお願いする。

「分かりました。社長の大切な方ですね。
安全運転で行って来ます。」
ニコニコしながらそう言って車に乗り込む。

「いってらっしゃい、楽しんでおいで。」
そう言って送り出す。

「翔さんもお仕事頑張って下さい。」
窓から顔を見せて手を振って果穂は去っていく。

見えなくなるまで見送って急ぎ事務所に戻る。
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