ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする
中盤まで来たところで、突然ノックも無しに誰かが入ってきた。
その人は、いきなり入ってきて空いている席に堂々と座った。
若葉はその男性を見るなり、思わず手に持っていた資料を落としてしまい、慌てて拾い上げた。
それほど驚いたのだ。

ベリーズソフトの社員たちがざわざわと騒ぎ出す。

「東堂さんだ…。」

「え?うそ?東堂さん?初めて見た。」

その様子に佐野さんが、声を上げた。

「はい、皆さん静かに!河合さん、続けてください。」

「え?あっ、は、はい!」

若葉はかなり動揺していた。なぜなら、その人物が、昨晩私を助けてくれた、「PCを修理した男」だったからだ!

若葉は必死に動揺を抑えながら、なんとかプレゼンをやりきった。

すると、東堂さんが、パチパチと拍手をしてから、

「これで進めていいよ。」

と、言った。

若葉を含め、小会議室にいた人達全員が驚いた。


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