ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする
「東堂、お前帰国するのは明後日じゃなかったか?」

「詩乃から記事の話の連絡が来て、若葉さんに誤解されたらと思うといてもたっても
いられなくて。」

「大丈夫だ。私から説明しておいたから。」

「若葉さん・・・。すいません。」

と、東堂が申し訳なさそうに謝った。

「いえ、分かってますから、大丈夫ですよ。」

と、若葉は軽く微笑んだ。

東堂はホッとした表情を浮かべると、椅子にどさっと座ってから、

「はあ~、よかったあ~。」

と、言った。

「よかったじゃない!誰かに見れらたらどうするんだ!すぐにマンションに戻れ!」

と、佐野が言うと、

「分かってる。すぐに帰るよ。若葉さん、あとで連絡します。」

と、東堂が言った。

「はい。」

と若葉は返事をし、佐野と二人で東堂を見送った。
東堂が帰ったあと、佐野が、

「ははっ、東堂は河合さんのこととなると必死だな。」

と言って笑った。

その言葉で若葉は顔がポッと赤くなった。

「河合さん、東堂が河合さんを裏切ることは決してありませんから。
何があってもあいつのこと、信じてやってください。
だからあなたも東堂を裏切らないでくださいね。」

若葉は、佐野の言葉、表情に何かとても重いものを感じた。
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