愛しい君へ
大学病院
俺は1人ソファーに座っていた


薫との出会いを思い出していた。

あれは俺が大学を出て研修医として働き出した頃……

たまたま食堂で薫と再会したんだ…
俺と薫は北海道の高校の同級生で同じ弓道部だった。
その頃は俺にも彼女がいたし薫の事はただの同級生でしかなかった。
医学部の進学で都内に出てきてやっとの思いで医師免許も合格し、研修医として少しずつ落ち着いた頃だった。

薫は先輩と食堂でお昼ご飯を食べていた。
俺は懐かしさから薫に声を掛けた。
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