悪役令嬢の姉に転生した枯れ専女子はイケおじにしか興味がない!〜あと三十年経ってから出直してきなッ!!!〜

ルート分岐(③ シュルベルツ国王ルート)

「ーーー陛下ッ!!今日も麗しいですわ」

「今日もヴィクトリアは可愛いね」

「かわっ、可愛いのは陛下ですうぅうぅ……!!!」

「え……?」


寝癖なのだろうか。
所々跳ねた髪と柔らかい笑顔が大変愛らしい。
それに側に居なければ見られない様々な姿は特別感があって目の保養である。

そして今日もヴィクトリアの心は荒ぶっていた。


「…………ジー、ザス!!!!」

「あっ……!困ったな。ヴィクトリアがこうなると僕が怒られるんだけどなぁ」

「………………」

「おーい、誰か来てくれ」


暫くすると近づいてくる足音とココとホセの姿。


「陛下……またですか?」

「まったく、いい加減にして下さいませ!」

「ひどいなぁ……僕は挨拶しただけなんだけど」

「ヴィクトリア様、起きてくださいませ!」

「ハッ……!!」


己の欲望のままに生きるヴィクトリアは、今日もシュルベルツ国王の元に入り浸って、彼が心地よく過ごせる為に全力で奉仕していた。

以前よりも関係が進展していると思うのは、二人きりの時だけに見せてくれる特別な顔があるからだ。


「そろそろ休憩しようかな」
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