孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている

重ねた……のは、いいものの。


さぞ真っ赤になっているであろう顔を相手に見せないように離れるには、

どうしたらいいんだろう……。


考えなきゃいけないのに、うるさすぎる鼓動が妨げてくるから。


離せなくて。

離せないから、息もできなくて。


本領くんも固まっちゃった……どうしよう。


わたし下手くそだったかな……?



「──っ、は、ぁ」


酸欠寸前になってやっと生存本能が働いたみたい。
呼吸の仕方を思い出した。


ようやく息を吸えた──────と思った矢先。



「んん……っ」


再び、あつい熱に塞がれる。


脳がびり…と甘く痺れた。
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