甘く、溶ける、君に。








……あぁ、眠い。


5月、ちょうどよく、暖かい。



窓際1番後ろっていう誰もが羨むその席は、先生の目が届かないことに加えて窓から差し込む光のおかげで完全に体はおやすみモード。


頬杖をついて顔を固定していないと、頭は一瞬で重力に負ける。机まで一直線だ。


勉強は、それなりにできる。だから正直先生の話なんて聞いていなくても良くて……当てられることより、ついうっかり寝てしまって先生に目をつけられてしまうことの方がまずい。



「……遥乃、そんなに眠い?」



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