実はわたし、お姫様でした!〜平民王女ライラの婿探し〜

49.ゼルリダ様のお茶会(中編)

 茶会会場は庭園内に設置されていた。お天気も良いし、庭園内の花は今が見頃。日よけ用の大きなパラソルが準備されているし、お茶をするにはもってこいの環境だ。

 予め準備された席には、既に六人の貴婦人が座っていた。年の頃二十代後半から五十前後。皆、即位に向けて準備された資料に載っていた人物だ。


(あれは次の宰相候補の奥方様、あっちは織物で成功した伯爵夫人)


 少しご年配のご婦人なんかは、夫が既に要職に就いていて、わたしとも何度か顔を合わせたことがある。

 つまり、ここに集められた女性は、おじいちゃんやお父さんの側近の奥方様。または、それに近しい力を持った人達ということになる。

 シックでクラシカルなドレスを選ぶ者も居れば、流行りの華美なドレスに身を包んだご婦人も居る。髪型やジュエリー一つだけを見ても、彼女達がどういうスタンスを取っているのかが見えてくる。

 資料を見るのと、実際に本人に会うのとじゃ、理解のスピードは段違いだ。
 悟られないよう注意しつつ、参加者達をたっぷり観察し、わたしはゼルリダ様と一緒に席に着いた。


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