溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


「あの、でも、恥ずかしいです」


 阻止する手の力は、そこまで全力の拒否を感じさせない。

 やんわりと手を離し、ブラウスのボタンを外しきる。肌に貼りつくブラウスを脱がせていくと、キャミソール姿になった千尋が急に俺の胸に抱きついた。

 思わぬ行動を取られ、両手を回して濡れていく体を抱きしめる。

 腕の中からこっちを見上げた千尋に激しく心臓を揺さぶられ、引き寄せられるように唇を奪った。


「っ、ふっ、んん……」


 すぐに唇を割って中を攻める。柔らかい舌を捕まえて吸い上げると、甘い吐息を漏らした。

 抱き寄せたまま、キャミソールの裾をゆっくりと持ち上げていく。同時に、スカートのファスナーを探り当てて下ろした。

 下着姿になった千尋を前に、自分の衣服も手早く脱いでいく。

 目を逸らすようにしている千尋を抱き寄せ、素肌を重ね合わせた。

 すっかり温まった柔らかい体を抱きしめる腕の力は、独占欲をむき出しにするように無自覚に強まる。

 痛めないように堪え、髪に口づけ耳元に近づいた。


「俺の妻であるという自覚を持ってもらおうか」


 かけた言葉に、ぴくりと彼女の肩が揺れる。

 俺を見上げる大きな目が見開かれる。

 濡れた髪が貼り付く頬を撫で、熱い口づけを落とした。

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