純心と屈折と/少年に心を掴まれた少年
その3


禁断の個室の中…。
律也とユウトは自然と、先ほど通りのポジショニングになっていた。
真正面に向かいあって見つめ合う…。
身長的にはユウトの方が低く、頭が律也の首の上あたりなので、視線的にはユウトがやや上を向いていた。


二人はどちらともなく距離を縮め合い、すぐにくっついた。
いや、正確にはズボンのあたりを”くっつけている”であって、体の表面全部は密着していない。
この場合も、二人の身長差(股下の長さ)の関係で、少しだけ律也が膝を曲げて”微調整”していた。


二人は上下左右にゆっくりと腰を動かしながら、お互いの純心でもあり屈折した性欲に従った行為に勤しんだ。


***


この際、二人は下半身以外、なるべく触れないような動作を取っていた。
腕で抱き寄せたり、相手の体を撫でたりは一切なし…。
要は、まだ服を纏ったこの段階では、接触はそこの摩擦運動ですなわち、それが”二人の前戯”に相当した。


しばらくすると、二人は息が荒くなり、興奮も高まった。
すると‥。


「脱ごうぜ、ズボン」


「わかった」


二人は囁きあうようだった。
もうこの方向の性衝動を抑えることができない律也とユウトは、一気に下を全部脱ぎ取った。


かくして…。
純朴であるはずの思春期真っ只中の少年二人は、互いに心を惹かれ合った同性・おない年の同級生とカラダも惹かれ合ったのだった。


それは、トイレの個室で、生まれて初めて同性の性器を刺激し合うという、世間一般ではアブノーマルプレイに他ならない。
だが、二人のそれはあくまでプレイではなく、純真のなせる行為ではなかったか‥。
少なくともこの時点では…。


***


そのあと…、二人は全裸になり、もう彼らは極度のコーフンでアタマが空っぽになっていた。

ただひたすら、相手の少年のカラダに自分のカラダを擦りつける…。
ここに至り、少年たちの純な性衝動に従った行為は、愛撫なき、至って単純な相手との能動的接触に行き着いたようだった。

で…、中学1年の男子二人による同性同士のカラダのむさぼり合いは、いよいよピークに達しようとしていた…。
やがて2分すると、彼らは共に性的到達点に行き着く…。


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