一条さん結婚したんですか⁉︎

番外編




 この度は、一条 美郷・二条 花の挙式に足をお運び頂き、誠に有り難う御座います。

 婚姻届を出してから約半年後、夫の切なる願い、“花ちゃんの花嫁姿が見たい!!”という我儘から、この日を迎える事となりました。



 花は、婚姻届を出しただけで充分と思っていましたが、旦那様はそうはいきません。



「花ちゃんこっち向いて!!ほら、目線はココね。」


 無事に式が終了すれば、お次は二次会とやらです。


 某ホテルを貸し切った二次会には、美郷の会社の同僚等や、故郷の友人等も集まっていた。


 そして、本日の主役であるお二人は、其々挨拶周りをしていたのですが....。


「表情がかたーいっ!でも、それもイイ。」

 
 会場にはプロのカメラマンが居るにも関わらず、タキシードの首元には、自前の一眼カメラが掛けられていた。

 それを用いて、花ちゃんの写真を撮りまくる美郷。


「一条お前、ほんと花ちゃん好きだな。」


 偶々近くに地元のお友達が居たのでしょう。美郷の熱心なカメラ小僧っぷりに呆れ返っている。


「おう。今日の写真は“人妻グラビアシリーズ”に加えて、後でオカズ(・・・)にする予定だ!」


(....ってオイ!!)



「帰ったらそのグラビアシリーズとやらは、没収するからね。」

「そんな~。」

「いいぞ花ちゃん。こいつ花ちゃんの盗撮写真とかも沢山持ってる筈だから....。」

「ちょっと、盗撮ってなに!?」

「....いや、それは....。」



 自宅の収納の奥に隠された財宝....。美郷にとっては、お金よりも大切な宝物である。


 それがどんな目的で、利用されているかなんて....男って奴は....。
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