記憶屋【生徒会長・いじめられっ子篇】
「ごめんなさい」

「何で謝る?」

「だってこんな事したら迷惑じゃないですか?」

「迷惑じゃない」

「好きな人がいるんじゃないですか?」

「いるよ」

「だったらこんな事…」

私は彼女を強く抱きしめた。

もう迷いなどなくなっていた。

「大丈夫だ。その人は私の腕の中にいるから」

彼女は何も言わず、私の胸の中で頷いた。
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