「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました
 うーーーーん。わからない奴よね。

 理解に苦しむわ。

 そこでふと思いついた。

 彼がわたしに侍女まがいのことをさせようとしているのは、わたしが何も出来ないと思っているからに違いない。

 料理や掃除や洗濯をさせてことごとく失敗するのを見、思いっきり蔑んでやろうということね。

 なんてイヤな奴なの。

 ついさっきまでは、しばらくの間だけでもここに置いてもらいたいと思っていた。

 だけど、その気持ちはなくなってきた。
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