わたしのスパダリな婚約者
◇スパダリというらしい



「貴女の婚約者って本当によく出来た方ですわよね」


「それはわたしもいつも思っていますわ」



苦笑しながらこの間のことを話すと同い年の我が従姉妹でもあるシエタは感心と呆れを足して2で割ったような表情をしていた。


よくもまぁそんな複雑な表情ができるなぁとわたしの方が感心してしまう。でもこういうスキルもきっと貴族社会で生きる上で必要になるのよねぇ。必須ではないでしょうけど。


今日は口当たりの軽いラングドシャとオレンジピールと紅茶の茶葉を入れたマフィンをお茶菓子として作ってきたけれど、舌の肥えているであろうシエタからお褒めの言葉を頂いたのでほくほくと自分でもお菓子に手を伸ばす。うん、美味しい。



「わたしはこんなですし、もう少しこう、気を抜いてもいいとは思うのですけれど…クリス様は最初からあんな感じでしたもの。きっと責任感がお強いのですねぇ」



のほほん、と紅茶を口にしながら婚約者のことを思い浮かべる。




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