カップル崩壊ゲーム
記憶の中の春くんをたくさん

思い浮かべた。

あの時……

((「別れる事…前提でもいいかな」
「うん!分かった!」))…

何も聞かず、私の訳の分からないであろう
わがままを優しく笑って
受け入れてくれたみたいに…。

私も、笑う。


「春くん……私は
どっちの春くんも……大好きだよ」


「桜木…!!!」

包丁に全ての力を集中させて、

私は自分で自分の腹を刺した。

「……」

薄れゆく意識の中。

あなたとの日々が頭を駆け巡ったのが

なんだか

嬉しかった____。
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