嫌だって言ってるのに

優希「くーるーみー。ちょっとだけ頑張っちゃおうよ。ね?

ほら、力抜こうね~」


.


無駄だと思いながらもくるみをなだめて、タイミングよくカテーテルをのどの奥に進めていく。


くるみ「うぅーー!!・・んーー!!・・・んっ゛!!!」


優希「あっ、くるみ!!!!

いっって!!!」


.


カテーテルがのどに当たった瞬間、思いっきり歯に力を入れてきたくるみ。

俺もさすがに力負けして指を噛まれてしまった。





急いで口から指を抜いたんだけど、

カテーテルはくるみが噛んでしまっているために入れることも出すこともできない。





優希「ほらくるみお口開けて。管噛んだらダメでしょ?」


光輝先生も見てるよー。


なかなか口を開けようとしないくるみにしびれをきらせた俺は

光輝に手伝ってもらいながらなんとか少しだけくるみの口を開いて、すばやくカテーテルを抜き取った。




優希「吸引、苦しいもんね。

くるみがやりたくないって気持ち、よ~くわかるよ?

でもね、ここで頑張っとかないと、あとでもっともっと苦しい思することになっちゃう。

これも全部、くるみのためなんだよ?」


くるみ「ゲホゲホッ・・・ハァハァ・・・やっ・・っだぁーー!!・・ハァハァ・・」


.


・・・・もう何言ってもダメか。


くるみの呼吸も荒くなってきた・・・・・

早く終わりにしてやらないとくるみの体力が持たないな・・・・・


.


もうこうなったら・・・・・・

ごめんくるみ・・・・・


.


優希「光輝、くるみの頭、しっかり固定しといて・・・・

くるみ、ごめんね・・・・ちょっと苦しいけど我慢してよ?」


.


俺と光輝の2人でくるみの頭をしっかりと押さえつけると、

ゆっくりと鼻にカテーテルを近づけていった。


.


これからされることがわかったくるみは大暴れ。


.


俺達にできることは一秒でも早く、くるみを苦痛から解放してあげることしかない・・・


俺ははもがき続けるくるみの鼻に躊躇なくカテーテルを挿入していった。
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