嫌だって言ってるのに

入院初日



入院初日の夜




ガラガラ。

「くるみ〜」




優希兄ちゃんが私のいる病室へ入って来た。




「大丈夫〜?さっきは無理やりやってごめんね??」




「うん、痛かった…
なんで来たの??」

「今は聴診と体温を測りに来たよ。」


「え、やだ」



今計ったら絶対熱ある。また痛いことされるよね。





「なんでよ?どっちも痛くないよ。」





「やだよ。だって熱あったらまた何する気?」




「それは分からない。」




「じゃあ何もしないならはかる。」





「そんなわがまま言わないよ。」





「じゃあしない。」




もう加減にしなよ?わがまま言わない。はい、早く測る」



「そんな強く言わなくてもいいのに。」



私は恐る恐る、脇を開いたら
お兄ちゃんが体温計を挟んだ




銀の部分が冷たく少しビクッとした



少し体温が下がるかと脇を浮かせていたらバレて脇を抑えてきた。



「うわ、バレたか。」


「ばればれだっつーの。(笑)」



ピピピピピピピピ



「鳴ったな、どれどれ」



39度4分!!!!!?


「く、、くるみ、、、こんなに高い熱があってよくそんな喋れるな、、、、」


「べ、べつに、?」



「やっぱりね、、、くるみ〜点滴と座薬、するからね」




「え〜いいよやらなくても…」




「はいはい、やだね、すぐだよ。」






まず聴診



「胸の音聞かせてね」



急いで胸の音を聞く。



〜ドクドクドクドクドクドクゼェーゼェー〜



「速っ、雑音も入ってる。。」




優希兄ちゃんはPHSで誰かを呼んでいる。。



多分光輝先生だ。




数分後、急いだ様子の光輝先生が来た。




銀のトレーに針と座薬が置いてある…



「あ、あれ座薬だ。」



「こ〜ら、布団かぶったってやるのはやるの〜。」



にぃにが布団を取った。



「やめてよ!!!!!やだってば!!泣」




無理やり横向きにされズボンを下げられた。




「くるみ〜がんばるよ〜」


「いやぁ泣 グスッ泣」

優希兄ちゃんが私のお尻に座薬を入れた

「いやぁぁいたぁぁい泣おしまいにしてぇ泣」


「あと少しあと少し、頑張ってるよ〜」



「はい!おしまい。」




次は点滴。





手出してね。





「いや!」





「すぐ終わるよ?ちょっとだけ頑張っちゃおう?」






「あーもう、光輝また後ろ行って抑えててくれる?」






「はーい。」





「くるみちゃーんまたごめんねー」




「うあああああああああああんいったああああああいい。泣 ぐすっ 、、ヒックヒック泣」




はいおしまい。




「痛かったぁ泣 ゴホッゴホッ」




お兄ちゃんが布団をかけてくれた。


光輝先生は銀のトレーを持って行って部屋を出ていった。




部屋には優希兄ちゃんとあたしだけ。



「くるみ。ごめんな。これで結構楽になるからね。」



「ぐすっぐすっヒック、ヒックヒック泣」


「痛かったね。頑張った頑張った」




優希兄ちゃんは私の頭をポンポンして寝るまで一緒に居てくれた。


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