君の甘い笑顔に落とされたい。

……え?
返信する間もなく、続けて送られてきたその文字を、何度も目でなぞった。

でんわ、電話、って……?


その瞬間、ブーブーッと、スマホが着信を知らせた。
このタイミングでこれって……も、もしかして相手は、



《あ、生きてる?》
「く、久世くん……」



電話で話をするのはこれが2回目。
すぐ近くでいつもより低い声を感じるこの感覚、いつまでも慣れる気がしないよ。



「な、なん……どうして急にでんわ……」
《文字打つより電話のほうが楽かと思って。
体調は?》

「あ、っと、寝たらちょっと元気になりました」
《そう。よかったな》



遠くの方でザワザワと色んな人の話し声が聞こえる。
"あっちにペンギンがいるみたい!"とか、
"イルカショーもうすぐで始まるっぽいよ"とか。
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