君の甘い笑顔に落とされたい。

さっきまでの体育の授業で使っていたハードルを、椎名くんは何台も持って運んでた。
とっても力持ち。

私と桃ちゃんなんか2人で一台を運んでいるのに。椎名くんすごい。


「うちらも早く片付けて着替えよー」
「うん、そうだね。」


次はお昼休みの時間だから、早く着替えてお弁当を食べないと。



「あっ!ももー!ちょっとこっち来てー!今日の部活のこと!」



桃ちゃんに声がかかったのは、もう少しで体育倉庫に着く時だった。

向こうの渡り廊下から、他クラスの軽音楽部の子が手を振ってる。


「あとは私が運ぶよ。桃ちゃん行ってきて」
「えっ、いやいや、私も運ぶって!重いでしょ?」
「大丈夫!倉庫もうすぐそこだし!」
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