隣にいるのはツンデレ彩くん。
「そんなの、私だって!!」

こっちだってそんなのお断りだ。


***


迎えた入学式。


『世界一の結婚をしてもらうためだ!』


学園長である、七海夫婦が説明をしてくれた。

正直私はアイツと結婚できる気がしない。

いや、するわけがない。

あんな顔がいいだけのヤツと……!!


***


部屋に戻ってから、夕飯になるぐらいまで私達は一切会話を交わさなかった。


だけど……6時半ぐらいになると、いい匂いがキッチンの方から流れてきた。


つい気になって、キッチンの方に行くと……。


「えっ……?」

「……あ?いたのかよ。覗き見とかキモ」

「いちいち余計なんですけど。それより……これ」


机の上にずらりと並べられた美味しそうな料理。

なぜだろう、二人分あるように見える。


「っ……!ま、間違えたんだよ!今まで母さんと弟の分まで作ってたから……」

「母さんと弟……?もしかして、今までずっとお料理作ってきたんですか?」

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