NGなきワル/バイオレンス長編作完全版!👉自らに過酷を課してのし上がったワルの非情とどうしようもない”ある焦がれ”…。
その10


「ノボルさん、ここは招待状に”申し添え”を付したい。”横浜の地を踏んだヨソモンの汚い足はもぎ取る。バイクを運転できない体になってお帰りいただく”、とか…。こんなニュアンスで丁重に告げたらどうか…」

「…ほう。椎名がここまで過激な文言とはな。じゃあ、先にタカハシの意見を聞くか。このタンカ浴びせてだ、あっちが向かってきたら戦争だわな。どう考えても。だが、そういうハデな手段はくれぐれもって、東龍会からのお達しだ。オレ達もそれに準じた方針だった。タカハシが椎名案賛成なら、そこんとこのクリアも頼むぞ」

ノボルにそう振られたタカハシは即、端的に答えた。

「いいんじゃないっすか、賛成ですよ。椎名のそのままの文面で招待しましょうや。確かに厚木から団体客到来となれば、我らがぶっ潰つぶしたとしても大騒ぎは避けられない。だがそこは、来れるもんなら来いってメッセージで”足りる”でしょう」

「そうさ、ノボルさん。要は来たら潰す。だが、そこを覚悟させる作業で、オレ等の求められてるものは終結する。これは地力を有してる者の特権だ」

椎名とタカハシは流れるような連携だった。

...


そこへ、すかさず武次郎が結論に持っていった。

「ここはチーム大打を広く界隈に周知させる機会としようぜ、兄貴。もうその時期に来てるってのは論を待たないだろう。東龍会にしたって…。走龍の連中には格の違いを見せつけてやろう!タマは3つだっだな、椎名?」

武次郎と椎名の息もぴたりと合っていた。

「ああ。…ノボルさん、先ず東龍会には権野組への”指示”をしてくれるよう手配して欲しい。権野組へ、近日勃発が予想される横浜の騒ぎには、組として一切関知なしとの事前通告を不破組に入れるようにと…。走龍党をプッシュしてるという不破組には、あらかじめライバル組織からのシグナルを送らせるんです。ここで肝心なのは、オレ達が権野組に直ではなく、親筋の東龍会にってことです。権野さんとこは、それだけで不破組への伝え方が違ってくるでしょうから…」

「ああ、一球目は承知した」

ノボルの即答・快諾を確信していた椎名は、間髪入れずに次のボールを明かした。




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