世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!
 スタッフ達の話を耳を貸さず、野崎は「他所の店舗に行くかやめるかどっちかにしろ」と進言した。
 結花は他所の店舗を希望したが、先方から人は既にいるからと体よくお断りされた。
 他の店舗でも結花の評判は良くも悪くも耳に入っているので、関わりたくない、一緒に働きたくない――トラブルメーカー押しつけるな、男性スタッフに手を出しかねないからちょっと……つまり《《引き取り拒否》》。
 野崎は他の店舗が拒否している、行き場がないのを分かってて、事実上退職になるようにした。
 
 ――結花は本当に《《無職のおばさん》》になってしまった。

 悠真と陽鞠と義理家族で同居は結花を釣るためのエサに過ぎなかった。
 実際は、陽鞠から顔すら見たくないと言われたので、悠真から離れで住むように言われた。
 義理家族の手伝いや家事とお風呂だけ中に入れるが、悠真と陽鞠と一緒に食卓囲むのは出来ない。
 2人の帰りが遅いからである。
 それぞれ帰りがバラバラでも、作るのは結花の役目。それが眠くても。帰って来る連絡が来るだけでマシである。
 揃っても結花は話に入れてもらえない。
 陽鞠から合いの手入れるように、黙れとか失せろとか言われるから。

 ――あんたに復讐し続けるから。

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