世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!
 役員会に入ったのも、ママ友とお茶をしたいのと、地位で威張りたいだけであり、本気で幼稚園のことを考えていなかった。
 小学校でも同様だった。
 6年間のうち1年、2年、4年、6年と4回ほどやっていたが、結花本人による”立候補”だった。
 すぐに結花のわがままや、非常識さが知れ渡り、悠真が尻拭いしているような形だった。
 保護者の間では「陽鞠ちゃんとご主人はいいんだけど……」と同情気味だった。
 それでも保護者会の役員が出来たのは、なかなか人手がいないことからだ。
 打ち上げと称して、依田家に保護者集めて、ホームパーティじみたことをしていたが、これも悠真に接待を任せっきりで、結花は他の保護者の悪口や愚痴を話していただけだった。
 来ている保護者も結花に逆らえないこと、子供同士は仲がいいことから、付き合っているようなものだった。
「やっぱり、昔っからなんですね。トラブルメーカー気質は。保護者会やってる時期が本当にしんどかったです。言ったとこで、またお小遣い減らされたり、嫌味飛んでくるし。陽鞠に友達がいなくなって困らないのって脅迫するんで」
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