キミに伝えたかった二文字の言葉と99本の薔薇の花を。

〔毎日、めげずに告白してくるクラスメイトがいた。最初は迷惑で軽くあしらっていたが、様々の出来事を通してどんどん距離は縮まっていき、ついに彼への恋心を自覚する主人公。しかし、思いが重なった一週間後ーーーーー彼は不帰の旅人となってしまう。〕


 悲しみに暮れ、苦しむ主人公・・・・・・・・か。


 そのまま元あった場所に戻そうとしたが、手を止めて数秒ほど本を見つめるとそのまま会計に足を向かわせた。


(うわっ人がいっぱい・・・・・・・・・!)


「会計は620円です。カバーをお付けしますか?」
「お願いします」


 レジは結構混んでいて、ようやく会計が終わりガラス張りの大きな窓から外を見ると先ほどまで土砂降りだった雨は止み、雲一つない空には大きな虹が二つ架かっている。


 色が綺麗で神秘的な虹を見上げるとりりはその本屋をあとにした。
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