続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
(大変……朝ご飯作らなきゃ……)

私が、ゆっくり颯の唇から、人差し指を離そうとした瞬間、颯が、パクリと私の人差し指を食べた。

「きゃあっ」

颯は、切長の瞳を細めると、そのまま、私の人差し指を舌先で、撫でる様に吸い付いてくる。

「は、颯……」

ちゅっと音を立てて、人差し指を口から離すと、颯が、私をぎゅっと抱きしめた。

「てっきり、ちゅーしてくれんのかと思ってたんだけど?」

「颯……起きてたの?」

「まあな。襲ってしまおうか悩んでたんだけど。でも寝てる間に、ヤっても美弥覚えてなさそうだから」

颯が、涼しい顔をして、さらりと答えた返事に私は思わず固まっていた。

「えと……どういうこと?」

「もっかいしよ?」

「えっ!」

颯が、ぷっと笑った。

「嘘。したいけど我慢してやるよ。まだ痛いだろ」

颯は、そう、耳元で囁きながらも、首元に2つ3つと赤い痕をつけていく。

「昨日は、俺の猫に、首輪つけ忘れたからな」

颯の唇は、沢山の赤い痕を付けながら、徐々に下へ下へと降りていく。

「待って……颯っ」
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