【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
「わたくしには、もう一生添い遂げたいと思う方がいるんです……!」

「嘘をつくなッ」

「嘘ではありません!!」

「あの時のことを怒っているなら、もう俺はカサンドラの方がいいと気付いてしまったんだ」

「……帰ってください!!」

「俺が愛しているのはーーカサンドラ、お前だけだ」


カサンドラは壁際に追い込まれていく。


「嫌っ!」


エイヴリーに肩を掴まれそうになり、カサンドラは思いきり振り払うが手首を掴まれてしまう。


「何処の馬の骨かは知らないが、絶対俺の方が……ッ!!」


思いきり強い力で掴まれた為、痛みに顔を歪めた。


「お嬢様ーーッ!」


見兼ねた侍女数名がカサンドラとエイヴリーの間に入る。


「お嬢様には愛する方がおりますッ!お引き取り下さいませ」

「うるさいッ!俺に指図するな……!」


今にも侍女を殴りそうな勢いのエイヴリーに、カサンドラは恐怖を感じて大声で叫んだ。
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