あのねあのね、
第五章
反発と意思
──夏休みも終わり、今日から新学期。という日に、私は直々に校長室に呼び出されていた。
「蜜豆さん、これはどういうことなの?」
目の前には次期生徒会長の葉桜さん。
そして父親である葉桜校長。隣には担任の先生が座っている。
「白胡桃生には不良との関わりを一切禁じている。あなたの返答次第では処分が決まりますよ」
と、校長先生に告げられた。
葉桜さんは、だから言ったのに……と言いたげに小さく溜息をつく。
どうやら匿名でメッセージが送られてきたらしい。
その内容は、"蜜豆なちは夕凪仁と付き合っている"というメッセージと共に、夕凪くんに抱きしめられた瞬間を撮った写真が添付されていた。
「君は成績も良いし、真面目で利口だと認識していたが、一体どうしてこんな不良と?君にとって悪影響でしかないというのに」
「……っ…悪影響、とは、なんですか」
感情に流されないよう、小さく呼吸をして答える。
怒りに流されてしまえば涙が出て、何も喋れなくなってしまうから。