略奪女子ネット村
少女の修羅場/残った4人





「…ヒサシ、こうなんの承知で、”この子”誘ったんでしょ?なら、どういうつもりでなのか、コメントちょうだい」


「ああ、この4人になったんだ。以後、ガチンコってことでな、ねね、それにシゲトも…」


「あのさ、まずははっきり答えて。ヒサシ、久保田とどういう関係よ?」


「メール交わす仲ではある。だが、付き合ってる訳じゃねーし、コイツに惚れてもいねえ」


「それで…?」


「久保田はオレに好意を持ってくれてて、この前の売店での件とサイペ授業がきっかけで告白してきたんだ。ねね、お前とデキてるのも知っててな」


ヒサシのその言葉を耳にすると、ねねはその狐のようなつり上がった目で正面のマユリを睨みつけた


かくて、マユリの修羅場は始まった…







「…久保田ははっきり言ったわ。お前からオレを略奪する目的で願掛けすると…。オレはご勝手にどうぞって言った。お前に以前言ったのと同じことをな」


「…」


「それでオレの気持ちが動かなきゃそれまでだし。それで、コイツの願掛けは今日で20日目だ」


「それで、ジェット、お前の気持ちに変化はあったのか?」


「多少はな。でも、久保田を好きになったとか、抱きたいとかの気持ちはないわ」


「じゃあ、なんで、私たちの集まりに呼んだのよ!健気なドンくさ娘なんかに気まぐれで同情心って訳?」


「コイツに同情心なんか、全然ねーよ。いつもつるんでる連中には、ここらでありのまま見せておこうと思ったまでだ。ねね、お前にギャーギャー言われる筋合いはない。お互い、拘束なしの仲だろ、オレたちは?久保田とはオレの勝手だわ。”お前ら”も勝手で構わないし、ご自由にどうぞだぜ」


マユリはもう頭が混乱しパニックとなり、この状況が何を意味しているのか、すぐには分からなかった





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