逃げても逃げても追いかけてくるの
私もみんなと話していたらだいぶ落ち着いて、
自分の部屋のベッドで眠りについた。

そんな変な時間に寝たからか、
私が次に目を覚ましたのは
昼の12時を過ぎた辺りだった。

けれど冬の布団は1度入ったら
なかなか抜け出せない。

自分の体温が残る布団の中。

ボーと天井を見つめて、
起きようか、でも起きたら何しようか。

なんて事を考えていた時。

「架乃っ……!!」

突然ドアが開いて
お母さんのけたたましい声が部屋に響く。

「なに……っもー、
おっきな声出さないでよー」

布団を頭に被り、ゴロンと寝返りを打って
お母さんに背を向ける。

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